公認会計士のブログ

間違いだらけの利益率・原価率の計算

売値の計算の仕方~利益率・原価率とは~

「利益率25%で売値を計算してほしい」
このような指示があった場合、あなたはどのように売値を計算しますか?
具体的な事例を追って見ていきましょう。

ある商品を9,000円で仕入れました。この商品を利益率25%で売るには売値をいくらにすればよいでしょうか?
図にするとこのような状態です。

意外とやりがちな間違った売値の計算

ここで次のように売値を計算する人がいます。
「利益率25%だから仕入金額9,000円×25%=2,250円の利益を上乗せして、売値は9,000円+2,250円=11,250円にしよう」
図にすると、このようになります。

これで合っているのでしょうか?実際に利益率を計算してみましょう。
利益率は売上に対する利益の割合ですので次の算式で求めます。

これを上記の例にあてはめてみます。

利益率25%で売値を計算したはずなのに実際の利益率は20%になってしまいました。
これは利益の計算を「原価(本事例では9,000円)×25%」と計算したからです。

正しい売値の計算

上にも記述しておりますが、利益率とは売上に対する利益の割合であり、原価に対する利益の割合ではないのです。図で示すと次のようになります。

つまり売値を100%とした場合に利益は何%になるのかを示したのが「利益率」になります。もう一つ、図には「原価率」というものがありますが、これは売値を100%とした場合の原価の割合です。上図では75%です。

では今回の事例をこの図にあてはめて考えてみましょう。

利益率が25%なので原価率は「100%-25%=75%」になります。

まず売値を計算します。小学校で習った比の計算をします。売値をAとします。そして、75%部分が9,000円なので・・・
100% :75% = A : 9,000円
→内項の積と外項の積は等しいので・・・
75% × A=100%×9,000円
A = 12,000円

売値は12,000円にすればよいことが分かりました。
次に利益を計算します。

利益率は売上に対する割合なので・・・
売値 12,000円 × 利益率 25% = 3,000円

3,000円の利益を原価9,000円に上乗せして売値は「3,000円+9,000円=12,000円」で売ればよいことが分かりました。

実際に利益率を計算してみると25%になっていることが分かります。

このように利益率を設定して売値を計算する場合、よく分かっている人でもうっかりして原価に利益率をかけて計算してしまうことがあります。気を付けて計算しないと当初の計画より少ない利益しか得られないことになってしまいますので注意が必要です。

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