最近、IT系でフリーランスを目指す人が一気に増えてきていますが、
「結局どんな仕事があるのか?」
「どこを目指せばいいのか?」
がふわっとしているケースが多いと感じています。
自分なりに整理してみると、IT系フリーランスの仕事は大きく
「作る」「集める」「売る」+α(導入系・担当者代行)
の4カテゴリに分けると、かなり全体像がクリアになると思っています。
この記事では、あくまで一般論として、それぞれの仕事の中身や特徴、向き不向きなどを整理してみます。
目次
全体像:ITフリーランスの主な5つのゾーン
ざっくり整理すると、こんなイメージになります。
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作る:
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ホームページ・LP・システム・アプリ制作
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SNSアカウント構築・運用代行
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ECモールや求人ポータルなどのページ構築
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LINE公式アカウント・Lステップ設計 など
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集める:
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検索対策(MEO・SEO・記事制作)
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Web広告運用
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コンテンツマーケティング・SNS運用
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インフルエンサーマーケ・キャスティング
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売る:
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オフライン営業代行(テレアポ・商談代行)
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オンラインセールス(ステップメール・セールスライティング・ウェビナーなど)
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導入系:
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SalesforceなどSaaS・基幹システムの導入コンサル・設定
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担当者代行:
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企業のWeb担当・マーケ担当を丸ごと外部から代行する仕事
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それぞれ、求められるスキルや稼ぎ方の構造が違うので、順番に整理していきます。
1. 「作る」仕事:手堅く稼げるが、基本は労働集約
1-1. ホームページ・LP・システム・アプリ制作
どんな事業会社も、Web上でビジネスをするならまず**「箱」**が必要になります。
その「箱」を作るのが、Web系制作・開発のフリーランスです。
代表的な役割はこんな感じです。
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デザイナー
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WebサイトやLPのデザイン
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バナー、サムネイルなどのビジュアル制作
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コーダー/フロントエンドエンジニア
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デザインをHTML/CSS/JavaScriptで実装
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バックエンド/システムエンジニア
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管理画面や業務システム、Webアプリの実装
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カメラマン・ライター・Webディレクター
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写真撮影、コピーライティング、全体の進行管理
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単価レンジは本当にピンキリで、
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LP1本数万円〜
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企業サイトや大規模サービスになると数百万円〜
という世界です。
特徴としては:
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スキルが身につけば誰でも参入しやすい
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その一方で、成果報酬ではなく「作業量ベース」になりやすい
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基本は労働集約型で、手を動かさないと売上が立たない
という構造になりやすいと感じています。
フリーランスとしての王道の入り口は、
「LPコーディングから入って、徐々にシステム・アプリへ広げていく」
というルートが典型的ですね。
1-2. SNSアカウント構築・運用(X / Instagram / TikTok / YouTube)
最近増えているのが、**「ホームページよりSNSを窓口にする」**タイプの企業です。
ここでの仕事は主に、
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企業アカウントの運用代行
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企画・投稿カレンダー作成
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画像・動画の制作(編集)
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数値分析と改善提案
など。
特に多いのが:
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X・Instagramの運用代行
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自分のアカウントを数万人規模に育てた人が、そのノウハウを企業に販売するパターン
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TikTok・YouTube運用代行
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動画編集・撮影・サムネデザイン・構成作りまでセットで受けるケース
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動画編集は副業レベルだと月数万円〜、
ディレクターとして複数チャンネルを受け持つと、月数十万円〜100万円超えも珍しくありません。
1-3. ポータル・ECモールのページ制作・運用
Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング、
さらにはIndeed・リクナビなどのポータルサイト攻略も1つの仕事です。
典型的な内容は:
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ECモールへの出店代行
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商品ページの構成・テキスト・画像の最適化
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キーワード戦略、レビュー獲得の動線づくり
「自社ECを作る前に、まずAmazonや楽天で売れる状態を作りたい」という中小企業は多く、
モール内の“お作法”を知っている人が代わりに全部やる、というビジネスが成立しています。
1-4. LINE構築・運用代行
最近、特に伸びているのがLINE公式アカウントの構築代行です。
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LINE公式アカウントの設計
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Lステップなど外部ツールを使ったシナリオ構築
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友だち追加の導線設計、配信設計、セグメント分け
ホームページやメールよりも、
「LINEで完結したい」というユーザー行動に合わせて、
企業の“受け皿”をLINEに寄せていく動きが強まっている印象です。
単価レンジは案件によって幅がありますが、
月数十万円〜、うまく仕組み化すると月数百万円クラスの人もいる領域です。
2. 「集める」仕事:マーケティングの世界で結果勝負
「箱」を作っただけでは、人は来ません。
ここからがマーケティングの出番で、「集める」仕事です。
大きく分けると、
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検索対策(MEO・SEO・記事制作)
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広告運用
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コンテンツマーケ・SNS運用
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インフルエンサーマーケ・キャスティング
の4つに分けて考えられます。
2-1. 検索対策:MEO・SEO・ライター
検索エンジン(Google / Yahoo!)から人を集める仕事です。
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MEO対策(Googleマップ上位表示)
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飲食店やサロンなど、店舗ビジネス向け
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SEOコンサル
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サイト構造の設計、内部対策、外部リンク戦略
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SEOライター
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検索流入を狙った記事の執筆
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MEOやライティングだけだと、
月数万円〜数十万円のレンジが多い一方、
SEOの設計・コンサル領域は、今も単価が高くなりやすいです。
検索流入のインパクトが大きい以上、
「SEOが分かる人」は1企業に1人は必要、という構造があるからです。
2-2. 広告運用:Web広告のど真ん中
次に、お金を払って人を集める仕事=広告運用です。
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リスティング広告(検索連動型)
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ディスプレイ広告
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SNS広告(X / Instagram / Facebook / TikTok など)
広告運用は市場規模がとても大きく、
手数料モデル(広告費の◯%)が一般的です。
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例:広告費100万円 × 手数料15% → 15万円/月
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大きいクライアントを持つと、**1社で月数十万円〜**になることもあり得ます。
一方で、広告費が月30〜50万円程度の小規模クライアントは、
大手代理店にとっては割に合わず、そもそも相手にされないことも多い領域。
ここがフリーランスにとっては狙い目になりやすいポイントですね。
2-3. コンテンツマーケティング・SNS運用
広告に頼りすぎず、コンテンツを積み上げて人を集める領域です。
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SEO記事の継続的な発信
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YouTubeチャンネル運営
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SNSでの継続投稿(X / Instagram / TikTokなど)
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いわゆる“オウンドメディア”運営
ここで大事なのは、
フォロワー数や登録者数そのものよりも、
「誰に刺さるコンテンツか」
「どれだけ売上に変換できるか」
という視点です。
見た目は地味でも、
ペルソナにドンピシャで刺さるアカウントが、実はすごい売上を生んでいる
ケースは少なくありません。
2-4. インフルエンサーマーケ・キャスティング
これは、
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自分自身がインフルエンサーとして案件を受ける
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インフルエンサーと企業の間に入り、キャスティングする
という2パターンがあります。
後者は、
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企業からまとまった予算を受ける
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複数のインフルエンサーに案件を振り分ける
-
差額(マージン)が収益になる
というモデルです。
インフルエンサー側はビジネス経験が浅いケースも多く、
「法人ときちんとやり取りできる人」が間に入るだけで価値が出る構造になっています。
3. 「集める」仕事の共通点:やることは簡単、成果は100倍差
「集める」系の仕事には、共通する特徴があります。
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管理画面を触るだけなら、正直誰でも覚えられる
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しかし、成果を出せるかどうかで100倍くらい差がつく
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競争が激しく、実力主義になりやすい
同じ広告費・同じ媒体でも、担当者が変わるだけで売上が数倍〜数十倍変わることもあります。
その意味で、
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競争が嫌い
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失敗を極端に怖がる
というタイプよりは、
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「どうせやるなら勝ちたい」
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「数字で結果が出ると燃える」
というタイプの方が、この領域には向いていると思います。
4. 「売る」仕事:最後の一押しで売上が決まる
「箱を作って」「人を集めて」も、
最後の**「売る」**部分が弱いと、売上は立ちません。
ここは大きく、
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オフライン営業代行(テレアポ・商談)
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オンラインセールス(メール・LINE・ウェビナー・セールスレター)
に分かれます。
4-1. オフライン営業代行
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テレアポ代行
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商談代行
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展示会でのクロージング代行
など、人が対面・オンラインで話して売る領域です。
初心者向けの「テレアポ代行」だと単価は上がりにくいですが、
商談〜契約まで請け負えるレベルになると、
月100万円超えも十分射程圏に入ってきます。
4-2. オンラインセールス(CRM・セールスライティング)
オンラインの場合は、
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メルマガ・ステップメールの設計
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LINE配信のシナリオ構築
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セールスレターの執筆
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ウェビナー・オンラインセミナーの構成・登壇
などが代表的です。
「集める」がリスト獲得、「売る」がマネタイズ担当とも言えます。
ここの難しいところは、
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成果が数字に出る=ごまかしが効かない
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成果報酬やレベニューシェアになりやすく、ボラティリティが高い
という点です。
その一方で、
売る力が高い人は、フリーランスの中でもトップクラスに稼ぎやすいポジションになります。
5. 導入系:SaaSやシステムの「専門担当」として食べる
「作る」と「集める・売る」の中間のような位置付けが、
SalesforceなどのSaaS導入・設定を行うフリーランスです。
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Salesforce / SAP / 各種業務システムを企業に導入
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要件定義〜設定〜社内運用の設計・トレーニング
こういった仕事は、
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人月単価が高め(100〜200万円/月クラスの案件も珍しくない)
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派手さはないが、40〜50代でも安定して年収1,000〜2,000万円を狙える
という特徴があります。
技術職と業務コンサルの中間のような立ち位置で、
「高度な職人型フリーランス」というイメージに近いかもしれません。
6. 担当者代行:企業の“Web担当”を丸ごと外部化する
最後に、最近増えていると感じるのが、
**「Web担当者・マーケ担当者そのものを外部で請け負う」**仕事です。
企業側の本音としては、
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店舗1つにフルタイムのWeb担当を雇うのはコストが重い
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でも、誰かがまとめて全部見てくれないと回らない
という状況が多いです。
そこで、
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サイト制作会社
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広告代理店
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SEO業者
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SNS運用代行
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ECモール業者
などバラバラな業者の間に入り、
ディレクションと意思決定をまとめて代行するポジションに価値が生まれます。
必要なのは、
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各領域の概要を理解していること
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事業会社目線で「何を優先すべきか」判断できること
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複数の業者とやり取りする調整力
1社あたり月20〜30万円前後で数社受け持つ、
といった形でスタートするケースが多く、
ここもフリーランスとしては現実的な選択肢だと思っています。
7. どの領域を狙うか考えるときの目安
一般論として、性格や志向別にざっくりまとめるとこんなイメージです。
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コツコツ型・手に職をつけたい
→ 「作る」領域(Web制作・アプリ・導入系) -
数字で競うのが好き・勝ち負けが燃える
→ 「集める」領域(広告運用・SEO・コンテンツマーケ) -
人と話すのが得意・営業に抵抗がない
→ 「売る」領域(営業代行・オンラインセールス) -
全体をまとめるのが得意・管理職タイプ
→ 担当者代行(Web・マーケの外部CMO的ポジション)
もちろん、どれか1つに絞る必要はなく、
「作る × 集める」「集める × 売る」など、
掛け算ができると収益性は一気に上がりやすいです。
おわりに:まず「どのゾーンで戦うか」を決める
IT系フリーランスの世界は、一言で「フリーランス」とまとめてしまうにはかなり広く、
実際には
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作る
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集める
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売る
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導入する
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まとめてディレクションする
といった、いくつものレイヤーに分かれています。
どの仕事が正解というよりも、
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自分の性格
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これまでの経験
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どれくらいのリスクを取れるか
によって、向いているポジションが変わってくると感じています。