目次
■ 税務調査にも種類がある
税務調査と聞くと「逮捕されるのでは?」と過度に心配する人も少なくありません。しかし、多くのケースは“任意の調査”であり、犯罪捜査として行われる“強制調査”とはまったく別物です。
-
任意調査(通常の税務調査)
所得や経費の妥当性を確認するための一般的な調査。
逮捕などの刑事手続きとは無関係。 -
強制調査(マルサ)
脱税犯として捜査対象となった場合に行われるもの。
令状をもって家宅捜索が行われ、これは完全に刑事事件扱い。
無申告だからといっていきなり強制調査というわけではありません。通常は任意調査で進みます。
■ 遡られる期間は最大7年、実務上は5年が中心
税務署が調査で遡れる期間は原則5年。
ただし不正があると判断されれば最長7年まで遡られます。
無申告の場合、ほぼ確実に5年間は対象になると考えておいた方が良いでしょう。
「過去の分が残っていないから助かる」ということはなく、むしろ記録がないほど調査は厳しくなります。
■ 無申告者の“最大の問題”は書類がないこと
無申告の人に共通する問題のひとつが、「領収書や帳簿がほとんど残っていない」という点です。
-
経費が立証できない
-
消費税の仕入控除が否認される
-
推計課税(税務署側が推測して課税額を計算)が適用される
書類がなければ、自分に有利な説明ができません。
結果として、税負担が大きくなるリスクが高まります。
■ 調査前に申告しても調査はなくならない
「調査の連絡が来てから慌てて申告したらセーフ?」
と期待する人もいますが、申告しただけで調査が免除されるわけではありません。
ただし、
申告が遅れれば遅れるほど加算税が増えるため、早く申告するほど不利は減る
というのは確かです。
問題は、ゼロから申告内容を作り直す作業が非常に大変だということ。
まして書類がない場合は補強資料を探すところからのスタートです。
■ 実際どれくらいの追徴になるのか?
国税庁の統計によると、調査1件あたりの追徴税額は平均約100万円超。
これは無申告だけでなく、通常申告者を含んだ平均値です。
無申告で5年分、さらに消費税も加わるとなれば、
数百万円〜ケースによっては数千万円規模になる可能性も十分あります。
■ 無申告は本当にリスクが大きい
最近は特に無申告者への調査が増えています。
理由のひとつは「消費税」。
免税点の引き下げなどもあり、無申告者が増えると税務署も重点的に調べざるを得ません。
加算税だけでも通常の申告漏れより重くなるため、
「とりあえず申告しない」は後から非常に高くつきます。
■ 早めの対応が何より大切
無申告で調査が来たら、正直なところ“覚悟”が必要です。
しかし、遅れてでも申告した方が圧倒的に有利なのも事実。
-
記録が少しでも残っているうちに整える
-
必要なら専門家に相談する
-
分割納付などの制度も活用できる
無申告が続けば続くほど、負担は指数関数的に増えていきます。
■ まとめ
無申告は「バレなければいい」という類のものではなく、
いざ税務署が動いたときのダメージが非常に大きい行為です。
-
税務調査は基本は任意調査
-
遡りは5年〜最大7年
-
書類がないと不利
-
追徴は数百万円以上になり得る
-
早めの申告・相談が最善策
こういった点を頭に置きつつ、日々の経理や申告を整えておくことが大切です。